エストロゲンとバストアップ

エストロゲン受容体の作用は組織によって異なり、肝臓では、骨やバストや肝臓とはちがう遺伝子セットのスイッチを入れます。

エストロゲンが活性化する遺伝子はあまりわかっていないですが、ひとつの例は、肝臓での血液凝固因子の生成促進です。

出血するとわかりきっている月経期間に大量出血しないためにも、いつでも止まる準備のできた血液が必要です。ほかにも卵胞から卵がどっと飛びだすとき、胚が元気な寄生生物みたいに子宮壁にもぐりこむとき、出産のときもそうです。

大澤美樹の【バストアップラボ】

エストロゲンに血液凝固因子の生成機能があるせいで、避妊ピルとエストロゲン補充療法は稀に血栓を生じ、肺などの好ましくない場所に送りこんでしまうことがあります。