各家計において金利上昇時に備えたポートフォリオの変更を射程距離に入れていい時期なのかもしれません。
そのためには、金利、利回りに関する最低限の計数感覚を養っておく必要があると思います。
金利に影響を与えるものはいろいろありますが、日本の国内金利に限っていえば、国内景気動向と外国為替相場ならびにインフレ率(物価動向)が最も重要なものです。
国内景気動向から見ると、景気の現状や先行きについて景気拡大を意味する指標は金利の上昇を、景気低迷を示す指標は金利の下降を促します。
ですから、たとえば鉱工業生産指数・商品指数・株価・生産者出荷指数などが順調に伸びているときには、景気の拡大を意味するので、金利は上昇すると考えるのが原則。
同じように、失業率や企業倒産数の増加は不況を示すので、金利は下降するだろうと予想できます。
これらの各景気に関する指数を総合的に示すものが、内開府が毎月発表している「景気動向指数」です。
これは、プラスが50%以上であれば景気は拡大過程にあり、50%以下であれば景気収縮過程にあると考えるのが基本です。