摂食障害で生理不順になる患者さんには完璧主義者が多い

摂食障害で生理不順になる患者さんには完璧主義者が多いのです。クリニックは患者さんの言葉を、いいまわしや語句を変えたりせずにそのままカルテに書くようにしています。

こうすることである程度、彼女たちの性格を把握することができるからです。

Aさんも、ほかの拒食症の女性だちと同じように「絶対」とか「~すべき」とか、「私はこうなんです」などと、ものごとに対して非常に断定的ないい方をすることが多い人でした。何ごとも「これはこうなんだ」と厳しく決めつけるタイプなのです。

こういった性格の女性は、概してまじめで、仕事も人並み以上にきちんとこなします。しかし、この精神的な潔癖症や完璧主義が度を超していると、自分のちょっとしたミスがどうしても許せない。

ミスといってもたまに少し食べすぎたとか、体重が2・3キログラム増えたとか、その程度のことです。毎日生活していれば、誰でもそれぐらいの失敗とも呼べないようなミスはしているものですが、完璧主義の彼女たちにとっては、それはとうてい許しがたいことなのです。

そんな失敗をする自分自身も許せなくて、どんどん自分を追いつめていく・・「ミスをしてはいけない」、「体重を少しでも増やしてはいけない」という意識がストレスになり、生理不順を起こします。