うつ病症状だけでなく予防という視点も大切

うつ病症状だけでなく、うつ病予防という視点も大切です。

うつは治りかけが怖いと聞きました。どうしてなのでしょう(リハビリ期の特性)。うつ状態の本質が疲労にあり、休みさえすれば元に戻るということを説明するときは、同時に、しかしうつは①症状として自殺の危険がある、②自分も周囲も気がつかないうちに進行する、③リハビリが難しい・・の三点を指摘し、うつを決して侮らないようにと注意を喚起します。

うつ病症状で回復期は毎日なんらかの回復を自覚できます。ところが、本来のエネルギーの三分の二ほどまで回復してきたころから、回復が横ばいになります。リハビリ期です。

リハビリ期で、当事者は、「このまま治ると思っていたのに、治らない。このまま一生治らないのではないか・・というリハビリ期特有の思考に陥ります。

うつ病の症状と原因と治療法について学ぶ必要があります。

 

うつ病に効く薬を使う機会を見逃さないこと

うつ病の状態に本人が早い時期に気がつき、うつ病に効く薬をうまく摂取することができたケースは幸運です。

ほとんどの場合は、うつ状態に周囲も自分自身も気がつかず、気がついたとしてもストレートに精神科を受診できないでいます。

精神科の敷居が高いのが一つの理由です。もう一つの理由は、たとえば内科で受診しても身体症状だけに対処して、うつ病に効く薬を使う機会を見逃してしまうケースがあるのです。

いずれにしても、うつ病発症によるうつ状態がかなり放置されてしまうのが一般的だと考えてください。すると当然疲労が蓄積してきます。

つまり、うつ病だけなら薬だけでもスイッチを切り替えられるのですが、それに伴う疲労が蓄積してしまうと、休息しないことには、スイッチを切り替えても回復はしません。

この意味からも、うつ状態の不調を早期に発見し早期に対処することが、いかに大切かがご理解いただけると思います。

うつ病に良く効く薬を処方してもらいましょう。
うつ病の本人が出来る事は薬をちゃんと飲むことです。

 

子供のうつ病を見逃すおそれ

抑うつ気分にこだわりすぎると、うつ病を見逃すおそれがあります。

「子供のうつ」は軽症例がたくさん、子供本人は症状をうまく言葉で表現している事が難しいのですが、諸症状をひとつひとつ丁寧に確認していくと、診断はそう難しくありません。

子供うつ病の傾向・症状・原因・治療

国際疾病分類では、これらの症状のうち四つ以上あれば「うつ病」と診断します。

しかし、子供は大人と比べて、抑うつ気分を訴える事が少ない事に注意している必要があると考えます。うつ病特有の骨格と、身体と精神の一定の症状が、一定期間持続している事が、うつ病診断のポイントです。

うつ病と診断している為には、これらの症状が、同時に、大半一日中、二週間以上持続している必要があります。

軽症であっても数点のまとまった症状がしぶとく持続している強さを所有しているのです。うつ病は、一定の強さを持っています。