遠い先のことはわかりません。しかし、現状の見方では、ユーロが登場してきても、ドルの世界の基軸通貨としての地位は揺るがないだろうと言われています。
いくつかの理由がありますが、まず世界の商品市場(原油や穀物)の決裁はあくまでドル建てです。発展途上国にはドルにリンクするドルペッグ制を導入しているところも多く、為替リスク回避のためにドルによる貿易に依存しています。
さらに、ユーロランド自体、現状では貿易などでドル使用が圧倒的(80%)なのです。
したがって、今後、新通貨ユーロに期待される機能は、基軸通貨としての機能ではなく、むしろドルを補完する機能と言えるでしょう。
モノの値段がそれを買いたいと思う人と、売りたいと思う人の需要・供給のバランスで決まるように、FX相場も通貨に対する需要・供給バランスで決まります。
モノをお金で売買するように、通貨の場合も、その通貨を別の通貨(外貨)で売り買いするのです。
たとえば、円をドルで買おうという人、円を売ってドルを手に入れたい人・・この需給バランスが円・ドルのFX相場になります。
円を買う人が多く、円の売りものが市場で少なくなると円高、円の売りものが多く、余り気昧だと円安になります。